パフューム ある人殺しの物語
映画を観てきました。タイトルの通り匂いの話、天才的かつ狂気的な香水師のお話です。これ、シュールなものが苦手な人は見ちゃだめですよ。ここは映画専門ブログではないのであらすじも省いちゃってまあ簡単に、極めて個人的な感想を。
※ネタバレが嫌な人は読まないほうがいいかも。
完璧な美っていうのは怖さを感じさせることがよくあると思うのですが、そういう一種狂気めいたものと(言い方おかしいかもしれないけど)正常な美しさとのギリギリ境目みたいな世界観がよく表現されていると思いました。配役も合ってるんじゃないでしょうか。
主人公がずっと求めていたもの、その香りの延長にあるのは、人間が本能的に求めるもの―人間の愛(特に彼の場合は女=母の愛でしょうね)なんでしょうけど、愛を手に入れるにはやはり愛しかないわけで。それが彼には欠けていて。香りになぞらえて人間の奥底の部分を描くストーリーはよく出来ていると思います。
ただ…、話の展開とか細かいとことか、けっこう突っ込みどころ満載でしたね(笑)。構成的にもっと主人公の精神的な部分のドラマを見せてほしかったです。あれではちょっとぶっ飛びすぎでは?と思うだけで終わっちゃう人も多いと思うので…もったいないです。俳優さんの雰囲気もぴったりなのに。テーマとしては重くもシンプルで私は好きですけどね。
それで個人的に「最高の香りを保存する方法」をちょっと考えたりもしてたんですが(笑)、要は自分がいつでも嗅げる状態にすればいいってことで、たとえ愛だの何だのというヒューマンドラマを抜きに考えたとしても、それはやっぱり生きている人と愛し合ってそばにいることなんだろうなと(笑)。
これは突っ込みなんですけど、恐怖を感じると嫌な匂いの成分が出るのと同じで、死んじゃったらやっぱりいい香りにならないと思うんですよ。生きている状態でないと。で、良い恋愛関係だったら女性も良いホルモンが出て生き生きして、香りももっと良いものになるでしょうし。この主人公はまあ愛を知らずに生きてきたのでそれが出来なくてこうなっちゃうわけなんですが…。
(しかしあの動物の脂で香りを吸い取るっていう方法は本当にうまくいくんですかね?もしそれで香りが保存できるなら生きたままでもできそうですし、ほんとに作れるんじゃないですか?美女香水。)
ま、結論としては。好きな人の体臭が好きっていう人は多いですよね!うん、そういうことです!(笑)
posted by きょん at 23:55| 大阪 ☁|
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